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関東の人にはなかなか信じてもらえない(あるはずがないと笑)、紅生姜の天ぷら。15cm×4cmくらいのサイズ

どこかで書いたかもしれませんが、わたしは大阪で生まれ26歳まで大阪で過ごしました。
住んでいるときは気づかなかったけれど、大阪というのは本当にコテコテで、上京したてのころは、帰省する度に理由のわからない疲れがどっと出ていました。

できることなら実家の家族と会うときも、
京都の旅館にいっしょに行ったり、大阪滞在時間をできるだけ短くしていたのですが
今度ばかりは母親が手術することになり、がっつりと大阪入りすることになったのでした。

思えば大阪で過ごした時期は、両親の価値観や育った環境の影響もあって
他者に尽くすことや社会に貢献すること。
それがひいては自分の幸せになる

と考えてきたような気がします。

しかし、わたし自身の変遷から2001年あたりから生き方が変わり
(それでも7、8年はじたばたしていたと思います^^;)
2010年ころから明確に価値観が変わり
まず自分自身が幸せであること。
リラックスして人生を楽しんでいること。
それがひいては全体の幸せになる。

そんな時間を十分に過ごしてきたような気がします。

両方の時間を過ごしてみて今思うのは、
どちらも正しいし、どちらでもいいということ。
ただ、そのバランスが偏ったとき問題が起きる。
軌道修正する出来事がちゃんと起きること。

だからその時々で自分を信じて選択していけばいい。
目の前で展開している出来事の向こう側を見ていけばいい。

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母親の手術。
そんなわけで今回は、どれだけわたし自身がいい感じの心身状態で接するか。
いい感じでいるために、今できることをする。今までしなかったことも許可する。
そんな風にしてみたいと感じたので、
一人なのにスイートルームに連泊しました。
大好きな韓国料理をもりもり食べました。
朝夕に大阪ディープタウンを探検してみました。わはは。

するとどんなに病院で疲れても、翌朝には回復するんですね!
この早さには驚きました。環境と食事のエネルギーたるや
心に余裕があるので「話していると落ち着いてくる」と勝手に安心してくれる。
体力があるので「帰宅したときくつろいでもらおう」と思いつき
実家の大掃除とあれこれ購入してホテルライクなアレンジまでできる。
(わたしは掃除とインテリアが大好き)

以前なら献身的に介護して同じ気持ちになって寄り添うことが愛情だと感じていました。
必死でハラハラするのも家族だからこそ、と。
しかしこれは余裕がなかったのも事実。

どちらが母にとってもわたしにとっても幸せなのか。
いちばん身近な家族をこういう視点から考えることができたのは
わたしにとって大きな一歩になりました。

じつはこんな不思議なこともありました。
大阪滞在最終日に、鶴橋の焼肉で有終の美を飾るかと思いたち
電車に乗ると、急に大学時代によく利用した京阪電車を思い出し乗り換え。
車中で改めて沿線に美味しい韓国料理がないかと検索していると
これまた急に20年前に亡くなった父の実家(現在は駐車場になっています)に寄りたくなり、下車。

道を覚えているか不安になりましたが、改札を出ると昭和のまま!
自然に足が進みます。全然変わってないなーとしばらく町をさまよい
いよいよ実家にさしかかる路地に入った途端、
ものすごい早さで父の記憶が蘇りみるみる涙が溢れ号泣してしまったのです。

本当に何も考えていなかったのですが、どうにもこうにも涙が止まらない!
幸いなことに、大きなおばちゃんサンバイザーをかぶっていたので
目深にかぶり直し、感情の赴くままに泣きながら歩きました。

やがて父のことが健気に生きた人生だったなと心から愛しくなり(生前は犬猿の仲!)
するとまたまた涙が溢れ、しまいには公園のベンチに座っておもう存分泣きました(笑)

うわー、号泣したのなんていつぶり?
記憶にないくらい?
とどこかで冷静ながらも、身体はすっかり緊張がとけてリラックス。気分爽快。
もしかして、妻を看病してくれてありがとう、と父が引き寄せたのかなぁと感じました。

とにもかくにも、今、自分が大阪を好きになり、
またすぐにでも行きたい(食べたい)
また今回のことを再体験してもいいと思っているのが最大に不思議です。

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樂庵 かなざわ
RAKUANのおしごと

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