昨日はみなさまのおかげで、樂庵の鍼灸部門も4回目の春を迎えることができました。
オープン日に初めて来てくださったO様のことは忘れようもありませんが
(わたしにとって患者さんは思いのほかどなたも印象的なのですが…….)
昨日はまた別の意味で、原点となる治療となりました。
というのも、母の治療をすることになったのです。
母はあの氷川きよしの大ファンなのですが……..
その公演を見るために、はるばる神奈川にやってきました。
そして張り切りすぎたのでしょう。
身体が大きく歪み歩けなくなってしまいました。
鍼灸師の母親だというのに鍼灸が大嫌いな母は
免許を取り立てのころに一度治療して以来
「礼子先生~、ヤブ先生~♪」
とわたしを見るたびに歌って揶揄するという失礼ぶり!(笑)
しかし今回ばかりは、このままではタクシーにも乗れない事態に観念して
「鍼で治るのか?」と訝しげながらも治療を希望しました。
母の身体を診察する機会を得て、なんだかおかしな言い方ですが
母ってこういう人だったんだなと改めて知ることができた気がします。
また身体と精神の関連を、ある意味、答え合わせできるこの状況のおかげで
いつのまにか「みる目」ができてきたんだなぁと実感することもできました。
そして、体調を崩したときの出方が親子でやはり似るな、とつくづく。
治療に入ると、鍼を刺していないのにギャーと叫んだり^^;
お灸なのに注射をされているようだ!!と騒がれたりしましたが^^;
なぜこの症状が出たのか
この症状は何を表現したいのか
何を理解すれば症状は必要なくなるのか
そんな心の中のやり取りをしながら、
気づくといつもとは違うパターンで治療をしていました。
小一時間後、おかげ様で、さっさと歩けるようになった母はトイレに5回も行き
「礼子先生~、上手先生~♪」
と帰ってゆきました…………….
去り行く後姿を見ながら、ふと思い出しました。
わたしが鍼灸を志したきっかけはいくつかありますが
1つ目は、マスコミの仕事をやりきった気がして、NEXT!という気持ちが消せなかったこと
2つ目は、病気になる理由、健康になる理由をどうしても究めたかったこと
3つ目は、自分自身も身のまわりにも心身の調子を崩している人が多かったこと
思い返せばそうだった……….
いつの間にか大きな流れに乗っていたのかもしれないと思いました。
現在、樂庵での仕事は、カウンセリングが8割以上を占めているのですが
じつは今年に入ってから、鍼灸おもしろいなぁと再び感じはじめていたところでした。
これから流れが変わっていくのかもしれませんね^^
樂庵 かなざわ
RAKUANのおしごと