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2012年 『馬医』

何年かぶりにぎっくり腰になり、日常生活の何もかもが3日間強制ストップ!
今日から少しずつ動けるようになり、
座れる幸せ、顔が洗える幸せ、階段が降りられる幸せ、
庭にバラを見に行ける幸せ、料理を手作りできる幸せをかみしめる……..
自分の身体を思うように動かせるってすごいことなのかもしれませんね^^

わたしの場合ですが(個人個人異なります)ぎっくり腰になるときは、
タイミング調整もしくは再度の考察を身体が求めていることが多いです。

ぎっくり腰ばかりは、とにかくベッドの上から一歩たりとも動けないので
ここぞとばかりに、ある方の発言から気になっていた
韓国ドラマ『馬医』の全50話をコンプリートしてみました。

『馬医』は日本でもヒットした『チャングムの誓い』のイビョンフン監督が手がける最新作。
チャングムの誓いの前にも『ホジュン』という医学史のドラマがあり
自分が医療の世界にいるからかもしれませんが、いずれも勇気が湧いてくる作品でした。

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2003年『宮廷女官 チャングムの誓い』

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1999年『ホジュン 宮廷医官への道』

当時の医療の柱である、鍼灸と湯液のシーンも面白かったのですが
艱難辛苦を受けながらも、最下層の身分から頂点に上り詰めるというテーマがあり
生まれ、家柄、身分、差別、上下、権力が色濃く表現されています。

じつは、実生活でわたしの苦手なテーマがこの「権力」なのです。
育った環境やこれまでの職業で「権力」について悩むことが多く
権力と関係ない世界で自由に生きたいと願い、
それが叶う環境をやっと今、手に入れることができましたが
しかし、360度全方位で無関係でいられるわけではなく
ふと気を許したとたん、いつのまにか、また「権力」のテーマが現れる。

今回のぎっくり腰は、ここの再考と調整だなぁ…..と気づいてしまいました……

『馬医』では
最初は権力のことなど知る由もない幼い主人公が苦しみ、翻弄されます。
しかし、損得や体面でつながる権力者にたて突ける時代ではない。
やがて表面的には従いながらも、
たとえ理解されないリスクを抱えてでも
そのせいでいろんな波乱に巻き込まれてでも
自分の志は曲げない(曲げられない)生き方を身につけ
信頼でつながる人間関係を築き、最終的に、自分が大きな権力を得ます。

あれだけ苦しめられたとしても
その権力の側に立ったとき、権力の魔性に堕ちていく……
そうなるのが普通だと思います。

しかし、主人公は、自分の志を現実化するために
権力を受け入れ、権力がないとできないことをひとつひとつ行い
身分や生まれによって差別できないよう社会を変えていく。

自分の本当にやりたいことを、権力を使って拡大し
お互いに貢献しあいながら、自他ともに幸せに生きる。
権力を使いこなすまでに成長する、そんなラストシーンなのでした。

ああ。。。。50話みても分からない部分はありますし
だれが上でも下でもいいじゃないかという思いも相変わらずあります。
でも、何らかの変化につながりそうな、ぎっくり静養期間でした。

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樂庵 かなざわ
RAKUANのおしごと

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